遺伝カウンセリング・出生前診断外来

当院では、金曜日午後に遺伝カウンセリング・出生前診断外来を設けております。出生前検査には様々な種類があり、各々の状況に応じた情報を提供いたします。出生前診断とはどのようなものか、検査を受けるかどうか、どのような検査があるのか、その他赤ちゃんに関しての遺伝的な病気の心配など、ぜひ遺伝カウンセリング・出生前診断外来でご相談ください。

先天異常

どんな胎児でも病気を持つ可能性があり、胎児の約3~5%には何らかの治療が必要な症状が認められると言われています。染色体異常はそのうちのごく一部に過ぎず、その確率は約0.92%です。また、胎児が染色体異常を持つ場合でも合併症や発達の程度は個人差があり、その重症度を以下の検査で予想することはできません。

出生前検査について

横にスライドしてご覧ください。

①初期スクリーニング検査
妊娠11週0日から13週6日に行う超音波検査です。NT(Nuchal Translucency)の計測をはじめとした妊娠初期(妊娠第一三半期)の胎児スクリーニングを行います。NTとは、この時期に認められる胎児後頸部のむくみのことで、正常胎児にもみられます。NTが通常より厚いことが胎児の染色体異常や心奇形と関連があると言われていますが、「NTが厚い」だけで必ず上記のような疾患があるとは限りません。また正確な計測が不可欠であるため、当院ではFMF(Fetal Medicine Foundation)認定のNT資格保持者による超音波検査を行なっています。
②組み合わせ検査(コンバインド検査)
妊娠11週0日から13週6日に行う超音波検査と採血です。上記の超音波検査によるNT計測と採血による母体血清マーカー(PAPP-A, hCG)計測を組み合わせて、胎児の21トリソミー(ダウン症候群)と18トリソミーの確率を計算します。超音波のみの検査よりも精度が高い検査ですが、非確定的検査ですので、この結果が確定診断ではありません。
③クアトロテスト(母体血清マーカー検査)
妊娠15週0日以降に行う採血での検査です。AFP, uE3, hCG, InhibinA 値より胎児の21トリソミー(ダウン症候群)、18トリソミー、開放性神経管奇形(二分脊椎や無脳症など)の確率を算出します。年齢、妊娠週数、母体体重や家族歴などがこの確率に影響を与える因子となります。カットオフ値を基準とし、高い場合はスクリーニング陽性、低い場合はスクリーニング陰性と報告されますが、非確定的検査ですので、この結果が確定診断ではありません。
④NIPT(無侵襲的出生前遺伝学的検査)
妊娠10週0日以降に行う採血での検査です。約7mlの血液から母体血中の胎児DNA断片を分析し、胎児がダウン症候群(21トリソミー)、18トリソミー、13トリソミーであるかどうかの可能性を調べます。精度が高い検査ですが、非確定的検査ですので、この結果が確定診断ではありません。結果が陽性であった場合は、確定的検査である羊水検査を受けていただく必要があります。
当院は日本医学会「母体血を用いた出生前遺伝学的検査」施設認定・登録部会により登録された認定施設です。この検査は現在、臨床研究の一環として行われており、検査をご希望の方には検査前と検査後にご夫婦もしくはパートナーとお二人で遺伝カウンセリングを受けて頂く必要があります。その際、同意を頂いた上で、検査及び遺伝カウンセリングに対する質問票をお渡しいたしますのでご協力ください。なお、NIPTは当院で分娩する方のみを対象といたします。
→NIPTの詳しい説明はこちら
⑤羊水染色体分析(羊水検査)

妊娠15週ごろ(16週以降が望ましい)より可能な検査です。お腹に針を刺し羊水を採取して胎児の染色体を分析します。侵襲的検査であり、合併症として流産、破水、出血、腹痛、子宮内感染、胎児の受傷、早産などがあります。適切な処置で対処できる場合がほとんどですが、最終的に流産に至ることもあり、その確率は0.2〜0.3%(1/300~1/500)と報告されています。全ての病気を診断することはできませんが、胎児の染色体の変化「染色体異常」を診断することができます。

検査 実施時期 料金(税抜)
非確定的検査 NIPT 10週〜15週 200,000円
組み合わせ検査(コンバインド検査) 11週〜13週 45,000円
クアトロテスト(母体血清マーカー検査) 15週〜18週 27,000円
確定的検査 羊水染色体分析(羊水検査) 15週〜 約160,000円(入院費含む)
遺伝カウンセリング・出生前診断外来 5,000円